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害虫

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害虫

ゴキブリ

Cockroach

代表的なゴキブリ3種類

  • クロゴキブリ

    • 体長3.5cm
    • 黒色の大型種。飛ぶことができる。
    • 春~秋、灯火を目ざして屋内に侵入します。
    • 屋内外の両方に住みます。
  • ワモンゴキブリ

    • 体長3.5cm
    • 茶褐色の大型種。水周りを好む。
    • 湿潤した場所を好み、下水枡や排水口にひそんで夜間、台所などに現れます。
  • チャバネゴキブリ

    • 体長1.5cm
    • 茶色の小型種。乾燥に強く繁殖力が強い。
    • 暖かい場所を好み、屋内の冷蔵庫の裏や食器棚内で活発に繁殖します。

対策について

ゴキブリ駆除の基本は、調査+駆除です。
ゴキブリの生態を把握した上で調査をすることで、まずは生息箇所を特定します。

調査

ゴキブリが生きていくためには、餌+水+温度が必要となります。
そのためシンク・冷蔵庫モーター部・ゴミ庫などが生息箇所となります。これらを1つ1つ丁寧に調査していきます。
生きた個体や糞があれば発生源の可能性があります。

  • トラップ調査

    専用トラップを配置してゴキブリを捕獲し、種類や生息数を把握します。

  • ゴキブリが生息する場所

    冷蔵庫のモーター部分など年中温かい箇所に生息しています。

  • ゴキブリの糞

    配線に付着している黒い点はゴキブリの糞です。このようにして発生源を特定します。

駆除

発生源を特定できたら、薬剤で殺虫処理を行います。
殺虫効果の高い薬剤、長期残効性がある薬剤、環境への安全性が高い薬剤など、常時30種類以上備えている薬剤から最適なものを選定します。

  • 残留噴霧

    ポンプを使った残効性薬剤の散布。

  • ULV噴霧

    特殊機材を使って霧状に噴霧広範囲に隅々まで薬剤を噴霧することができます。

  • ベイト剤

    ベイト剤(毒餌)の塗布ジェル状の薬剤をピンポイントで塗布するので、薬剤が食器や食材に接触する心配がありません。

  • 炭酸ガス製剤

    炭酸ガスと薬剤を混在させて噴霧ガスとともに隙間まで薬剤が行き渡ります。

  • 泡殺虫

    泡状にして薬剤を散布処理面に薬剤がしっかりと付着して長期残効性を発揮します

害虫

ハチ

Bee

代表的なハチ3種類

  • スズメバチ

    • 体長3cm
    • 凶暴な性格。他種の昆虫を捕食する
    • 樹下や屋根裏などに球形の巣を作る。例年数十人が刺されて死亡する恐ろしい昆虫。
  • アシナガバチ

    • 体長2.5cm
    • 住宅地で最もよく見られるハチ
    • 草むらや軒下に円盤状の巣を作る。
    • スズメバチほど凶暴ではないが、不用意に巣に近づくと刺される。
  • ミツバチ

    • 体長1.5cm
    • 1匹当りの攻撃力は弱いが大量に飛来
    • 樹洞や屋根裏、床下、排気ダクト内に巣を作る。巣に外皮は無く、巣の周りにとりついて営巣する。

対策について

巣から種類を特定

まずは巣の形状からハチの種類を特定します。

  • スズメバチの巣

    球状でマーブル模様、ハチが出入りする穴が一つ開いています。

  • アシナガバチの巣

    シャワーヘッドのような形でたくさんの巣穴がむき出しになっています。

  • ミツバチの巣

    平らな板のような巣が下に伸びています。

駆除作業は、ハチ専用の防護服を着用して行います。また、ハチが巣に戻る日没後に極力作業します(やむを得ず昼間に作業する場合は、巣の撤去後も20~30分待ち、戻りバチを駆除します)。

駆除

基本的には、ハチ専用のエアゾール剤を使用して駆除します。薬剤が届きにくい場合は、エアゾール剤専用のノズルを装着したり、高所作業車で巣近づいたりして噴霧します。ハチが飛散しないようにムース状の薬剤をしようすることもあります。天井裏、壁の中、床下などに巣がある場合は、炭酸ガス製剤の薬剤を吹き込んで殺虫します。

  • 専用機材を使って殺虫

    巣まで遠いときは専用ノズルを使って薬剤を噴霧します。

  • 高所の殺虫

    高所作業車で巣までアクセスすることもあります。

  • 天井や壁の殺虫

    天井裏など巣に直接薬剤を噴霧できないときは、隙間から炭酸ガス製剤を吹き込みます。

害虫

アリ

Ant

代表的なアリ3種類

  • ヒメアリ

    • 体長1.5mm前後
    • イエヒメアリに似ていますがやや小型
    • 体色は淡黄色で光沢があり、腹部全体が黒色
    • 生息箇所は、家の周囲の石の下や草木の芯など
  • イエヒメアリ

    • 体長2mm前後
    • ヒメアリに似ていますが一回り大きい
    • 全体的に淡黄色で腹部後方が薄黒い
    • 生息箇所は、家の壁内や家具の下など
  • アワテコヌカアリ

    • 体長1.5mm前後
    • 九州や四国、関西の一部で確認されている
    • 体色は褐色と淡黄色の2色性
    • 生息箇所は、樹皮下、石の下、地中など動きが大変速い

対策について

アリは、家の内部に巣を作る種(内部発生)家の周囲に巣を作り侵入してくる種(外部侵入)の大きく2つに分かれます。
まずは、内部発生種か外部侵入種かを特定します。
内部発生種の場合、巣の外を出歩いているアリだけを駆除しても根本的な解決にはなりません。家の中にある巣にはまだ大勢のアリが残っているためです。

内部発生種の駆除

効果的な駆除方法はアリ用ベイト剤(毒餌)をアリの巣の周辺や通り道においておくことです。
毒餌を持ち帰らせることで巣ごと駆除できます。
また、イエヒメアリは家の中のあらゆる場所に巣を作り、複数の女王がいたり、巣を分けたりしている場合があるので、根気よく駆除を行う必要があります。

  • ベイト剤

    アリ用ベイト剤(毒餌)の塗布。
    ジェル状で、巣や通り道の周辺に塗布します。

  • ベイト剤に群がるアリ

    ベイト剤に群がるアリ。
    毒餌を巣に持ち帰らせ全滅させることができます。

外部発生種の駆除

外部侵入種の場合、家の周りの犬走りなどのアリの通り道や、アリの巣を取り囲むように、薬剤を散布します。
薬剤は、粉剤やフロアブル剤(殺虫成分を微粒子化し、液体中に分散させた薬剤)など残効性が高いものを選定します。

  • 外周に薬剤噴霧

    家の外周に薬剤を散布して、徘徊しているアリに接触させます。

  • 粉剤

    粉剤は残効性が高く、外部侵入対策として効果的です。

  • 侵入経路の封鎖

    屋内への侵入経路が特定できれば、コーキング剤等で封鎖します。

害虫

トコジラミ

Bedbug

生態について

  • トコジラミ

    • 成虫は体長5~8㎜
    • 成虫になるまで脱皮を5回行う。
    • 雌は1日に5個、約3か月間産卵し続ける。
    • 活動期間は3~11月上旬人の露出した箇所を吸血し、激しい痒みを伴う。
    • 幼虫は孵化した後、24時間で吸血を開始する。夜に体温・臭い・呼気の炭酸ガスを探知して徘徊する。
      吸血後は、家具や畳の隙間などの潜伏箇所に戻る

対策について

トコジラミは部屋内のありとあらゆる隙間に潜伏しています。主な潜伏箇所は表の通りです。

ベッド周りマットレス/枕/ベッドフレーム/ヘッドボード/サイドテーブル/スプリングボックス/留め金・ステープラー/足・スカート/
フットボード/電気スタンド/マットレスの継ぎ目(シーム)/マットレスのラベル/ベッドの底板/ベッド本体の木枠フレーム/机
壁周り壁の割れ目/巾木の隙間/ブラインド/剥がれた壁紙/窓枠・ドア枠/壁の掛け物・鏡の裏/壁と天井の隙間/カーテン/壁の絵の枠
床周りカーペットの縁/床の継ぎ目
調度品他洋服ダンス引出し/家電製品/カバー付家具
和室畳/鴨居/柱/押入/畳合わせ目/付け長押/柱と鴨居の継ぎ目/底板・棚の仕口/床と縁の隙間/敷居/床と柱の継ぎ目/襖の枠隙間
調査

トコジラミは吸血して膨らんだ体では、潜伏場所に戻れないため、入り口に糞をして扁平な体に戻ります。
糞は血を含み「血糞(けっぷん)」と呼ばれ、黒い粒状です。トコジラミの生息が疑われるときは、まず血糞がないか確認します。

  • ベッドの縁

    トコジラミの血糞。

  • 木部

    トコジラミの成虫と血糞。

  • たたみの縁

    トコジラミの血糞。

駆除

潜伏場所をある程度調べたら、徹底的に薬剤を噴霧します。トコジラミはわずかな隙間に潜んでいるため、生きた個体をすべて見つけて直接薬剤を噴霧することはできません。そこで、残効性の高い薬剤を広範囲に噴霧しておき、トコジラミが徘徊する際に薬剤に接触させて殺虫するという考え方で処理をします。

また、カーテンや衣類、書物にトコジラミが潜んでいる可能性がある場合は、できる限り廃棄することをお勧めします。難しい場合は、ビニール袋に入れ、炭酸ガス製薬剤を吹き込んで殺虫します。

  • 畳の裏

    畳を上げて裏にも薬剤を噴霧します。

  • デスクの背面

    ビジネスホテルなどにあるデスクの裏も潜伏が多い箇所です。裏まで薬剤噴霧します。

  • カーテンの縁

    カーテンの縁にも潜んでいます。繁殖が多い場合は廃棄も検討します。

  • マットレス

    マットレスは最も吸血され易い箇所です。入念に薬剤を噴霧します。

  • 木部

    木部はトコジラミが好む箇所です。椅子も隅々まで薬剤噴霧します。

  • 布製品は炭酸ガス製剤で殺虫

    布製品は廃棄するか袋に詰めて炭酸ガス製剤を吹き込みます。

害虫

ハエ・蚊

Fly・Mosquito

代表的なハエ・蚊3種類

  • イエバエ

    • 体長8mm
    • 飛翔力が強く食品臭に強く誘引される
    • 汚物や人家周辺の生ゴミなどから発生。人にしつこくたかります。
  • チョウバエ

    • 体長4mm
    • 飛翔力は弱いが汚水槽等で大量に発生
    • 屋内の汚水槽や配水管、屋外の雨水枡でも活発に繁殖します。
  • ヒトスジスマカ

    • 体長4.5mm前後
    • デング熱を媒介します
    • 空き缶、古タイヤ、重ねた鉢の水等、家周辺のちょっとした水たまりから発生します。

対策について

ハエ・蚊駆除は、幼虫駆除成虫駆除に分かれます。
まずは、生態を踏まえて幼虫の生息箇所を調査して、発生源を特定します。

ハエ・蚊は種類も多く、各々に発生源が異なっています。
主な発生源は、排水溝・グリストラップ・ゴミ庫・ねずみの死体・水たまりなどが挙げられます。

幼虫駆除

発生源を特定出来たら、幼虫用の薬剤で殺虫処理を行います。
基本的に幼虫用の薬剤は、昆虫成長制御剤といって幼虫の成長を強制的に止めることに死に至らしめます。

  • 昆虫成長制御剤の散布

    ポンプを使った薬剤の散布。

  • 幼虫と成虫の駆除が一度にできるエアゾール剤

    エアゾール剤で薬剤を散布。
    幼虫駆除剤と成虫駆除剤が両方含まれており、スプレー式なので手軽に散布できます。

  • 泡状薬剤を排水溝に散布

    泡状にして薬剤を散布。
    幼虫用薬剤ですが、同時に成虫を泡で包み込んで駆除できます。

成虫駆除

すでに成虫となったハエや蚊は、数mから数㎞飛翔し、外から侵入することも多いため、完全に駆除することは困難です。
まずは幼虫対策で繁殖を抑えた上で、侵入してしまった成虫については薬剤で駆除したり、捕虫器や忌避剤蒸散機を設置して日常的に侵入を減らします。

  • ULV噴霧

    特殊機材を使って霧状に噴霧広範囲に隅々まで薬剤を噴霧することができます。

  • 炭酸ガス製剤

    炭酸ガスと薬剤を混在させて噴霧ガスとともに隙間まで薬剤が行き渡ります。

  • 捕虫器

    紫外線で誘引して粘着テープで捕獲します。厨房用の他、インテリア重視のタイプなどあります。

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